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東方神起  ホミン小説

現実が軽く妄想を超えるホミンの素晴らしさをお届けします

胸キュンしたい人は是非お試し下さい

TIAMO16(東方神起ホミン小説)

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全ての電話が終わったのはもう予定の時刻をとうにすぎた3時間も後で


〈皆帰ったんだろう〉


マネージャーにはきっとチャンミンが上手いこと言ってくれてるに違いない…なんてゆっくりと帰り支度をしていると急に遠慮なくドアを開かれて


振り返ると表れたチャンミンの姿に驚いてしまう


呆けていると片眉を上げて


「ヒョン。済んだんですか?」


いつもより無遠慮な口調に頷くと済んだならいつまでもぐすぐずしてないで、なんて部屋の外に急き立てられて思わず馬鹿みたいに名前を呼んだ


「チャンミン」


「何です?」


長い廊下…前を見て歩きながらの背中を慌てて追いかける


「チャンミン」


相変わらずの背中に呼びかけながら


「ごめん、本当に…」


僕の言葉にも足を止めない


「チャンミン」


「もういいですから」


追い付いて並びそうになった一瞬


「…チャンミン」


もう何ですか、と振り返った顔に


言いたいはずの千もの言葉


「チャンミン」


「だから何ですかって」


苛々した様子を装っているけどそれとは何か違う…


「チャンミン」


「…名前ならもう聞き飽きました」



もういいなんて言葉の意味は?


…どうして戻ってきたの?



「チャンミン…ちゃんと」


また上がる眉の綺麗なカーブ


「ちゃんと謝りたいし話がしたい」


引き締まったままの口元



「もしお前にその気があるならなんだけど…」


と言うなりつかれた大げさなため息に落ち込む暇もなく


「本当にもう…」


と頭を振った


「だからヒョンは鈍いっていうんです…僕がわざわざ何のために戻ってきたと思ってるんですか」


その言葉にはねあがる心臓


固まって動けない僕を置いて踵を返しさっさと歩き出すのに追い付いてエレベーターの前


覗きこむ憮然とした顔が扉が開いておりてくる人影に巧みに挨拶をかわす


僕はろくに相手も見ないまま気もそぞろに頭を下げると乗り込んだエレベーターのボタンを嫌というほど押し続けてやっと二人きり


「チャンミン」


というと静かに微笑んだ…というのは僕の勘違いだろうか?


「名前ばっかり」


「え?ああごめん…」


盗み見る横顔は長めの前髪に縁取られて表情が読めずに謎めいてみえるけど


綺麗な顎のライン…口元は僅かに微笑んでいるよう


話の継ぎ穂がつかめずにエレベーターの表示がカウントダウンみたいに迫ってくるのを見守っていると


ため息と共に焦れたような


「謝りたいとか話がしたいとか言ってたくせに放置プレイですか?」


その言葉に思わず赤くなる


「違うよ。違うけど…」


振り返るとまともに目があってなおのこと


「どうぞ?続けて?」


僕は瞬間言葉を失ってしまう…だってあまりにも久し振りみたいな気がして


あまりにも久し振り…こんな風にチャンミンを見つめるのは


そうしてこんな風にチャンミンの瞳が僕を見て…


普段歌を歌っている時に僕はチャンミンを見つめてもチャンミンは僕をわざとみたいに絶対に見なかったり


見られていると思っても振り返ると噛み合わない視線をちょっと物足りないと


ソロの出番が終わって舞台裏に引っ込む寸前までモニターを見ていたようなチャンミンが僕の気配に急にあらぬ方を向いたり


かと思うと調子の良くない僕に食い入るみたいな視線
…慌てて目を背けてもわかるんだけど


ある時何で見ないの?と誰かに聞かれていて僕も興味津々


散々言葉を濁してやっと出た答えが〈恥ずかしいから〉なんて答えで


〈なんだよそれ〉


〈本当に何がだよ…今さら何が恥ずかしいって〉


責めたてる僕たちにとにかく恥ずかしいから、なんていつもと違う歯切れの悪さ


その時は爆笑したけど


でもチャンミンが正しかったみたい


チャンミンがいつもこんな風に僕を見るんだとして…


僕を見つめる瞳がこんな風だとしたら僕だって何だか


何だか照れ臭いし恥ずかしいだろうし第一


歌詞なんて全部忘れちゃいそう…


なんて催眠術にかかったみたいに棒立ちしている僕に呆れたみたいな顔を作ってからかい混じりの言葉



「ああもうヒョンの部屋にします?それとも…」



目を見開いて馬鹿みたいに呆けた僕を見て



悪戯そうに笑い出した

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