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東方神起  ホミン小説

現実が軽く妄想を超えるホミンの素晴らしさをお届けします

胸キュンしたい人は是非お試し下さい

セレブリティ8(ホミン小説)

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パーティーは大成功に終わった


ホストの僕がいうのもなんだけど皆本当に楽しんでくれていたと思う


…けどそれ以上に僕自身がこのパーティーを楽しんでいた


何ヶ月も前からの準備も忙しい中での打ち合わせも


チャンミンに招待状を渡すまでのゴタゴタさえ今となっては…と思って見渡す会場はさっきまでのうるさいほどの盛り上がりが一変落ち着いた空気に変わって


なんとなく皆去りがたい…


そんなムードの中パーティーの終焉を告げると口々に惜しむ声や野次


自然とおこった拍手に面はゆくお辞儀をして

固い握手にハグしたりなんだり…


また会おう、なんて次の約束を交わして1人1人見送って


急にガランとした会場に目を向けるとまだそこにいる姿に思わず口元が緩んでしまう


そっと近寄ってもなぜだか顔もあげすに一心不乱にカメラをしまっている


…そう、一心不乱すぎる感じ


だってチャンミンは普段ちょっと気が利きすぎるほど僕のどんな動きや態度にも敏感で


絶妙のタイミングで差し出される飲み物やら資料やら細々した全ての事


忘れっぽい僕に耳打ちのアシスト



例をあげればきりが無いくらい


最初は逐一お礼をいったりしていたけどいつしかそれもなくなって


それが当然だと思うくらいに僕は甘やかされていた…


だから今近づいて見つめる僕に気付かないわけが無いのになにやら下を向いて手を止めないのは何故だろうなんてもうわかりきった答えを考えたり


このままずっと見つめていたらどうするんだろうなんて思ってしまう




何万人を集めるコンサートや盛り上がった収録…一晩中続くパーティーも最高だ


でももっと最高なのは夢のような時間を共に過ごしたそのあと


何も言わなくても同じ感情を抱いているだろう相手が側にいてくれることこそが…なんて考えていると急にパッと顔をあげたチャンミンと目が合った




「今日は来てくれて本当にありがとう」



慌てて声をかけると控えめに首を振った



「…僕の方こそ呼んでもらって」



「カメラマンまでしてもらってこき使っちゃって悪かったな」



少しは楽しめた?と聞くと頷いた



「楽しかったですよ…いいシャンパンが出てたし」



「…それだけ?」



「懐かしいゲームもしたし…ヒョンの素晴らしい華麗なDJも見れたし」



なんて言うので苦笑してしまう



「何だよ…いいんだよ楽しかったろ?」



そう言うと微笑んで



「いい写真も撮れたし何より…」


と言って僕を見つめてくる



何よりなに?と聞き返しても何だか笑って答えてくれない



そうこうしているうちに長年の知り合いでパーティー会場となったレストランのオーナーやパーティーを主催してくれた雑誌のスタッフが最後の挨拶に来て…



名残惜しく残った数人とハグを交わして表に出る


外はもういつ雪が降り出してもおかしくないほどの寒さがいっそすがすがしい



迎えの車に乗り込もう…としてはたと気付く



「チャンミナ車は?」


「…同乗してもいいですか?」



もちろん、と言って乗り込んで車が走り出すと車内は穏やかな沈黙に包まれた


初冬のソウルの街を滑るように走る車から見る景色は美しい


送るよ、と言ってチャンミンの住むマンションに向かういつもと少し違う見慣れない景色

……実は初めてではないけど


一年ほど前いそいそと楽しそうに引っ越しの準備をするチャンミンを僕は極力無視した


何事もないように振る舞って


引っ越しの当日さえ素っ気なく


お祝いは送ったけど儀礼的なものだったしその事を隠す努力さえしなかった


そうやって僕が幼稚で自分勝手な態度を取ることでもしかしたら


もしかしたらチャンミンの気が変わって引っ越しをやめてくれるかも…


そんな万に一つもない馬鹿げた妄執も虚しくチャンミンが出ていって


……当然招待はされなかった


いや、違う…


実際にはチャンミンが何となくそんな素振りや言葉を匂わすたびに僕は気づかないふりをして


僕を誘おうとするチャンミンの勇気を挫いてしまっていた




そのくせ時折小耳に挟む噂から1人の生活を満喫しているらしいと聞いて気になって仕方がなく



…ある日たまたま1人の仕事で遅くなった夜


車でチャンミンの引っ越し先のマンションへと向かったけど車を降りずにただしばらくマンションの外観を眺めていた



部屋に行ってどうこう、とは考えなかった



僕はただ見てみたかった…


チャンミンの家…新しい居場所を





…その時と同じ外観の建物が視界の隅に入った瞬間チャンミンが呟いた台詞に思わず狭い車内を振り返った



「…うちにちょっと来ませんか」


「え?」



と咄嗟に出た返事があまりにも…で必死に言葉を探したのに出てきたのは



「…いいの?」



なんて馬鹿みたいな言葉で


笑って頷くチャンミンの顔を見た瞬間途端にさっきのパーティーの興奮を上回るような高揚感に全身を包まれた…



車を降り先に立って歩きながらも後ろにいる僕を時折振り返って気遣ってくれる懐かしい姿


当たり前だった光景に胸をつかれる


ドアを押さえてどうぞと招かれて


何だか緊張しながら足を踏み入れた


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