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東方神起  ホミン小説

現実が軽く妄想を超えるホミンの素晴らしさをお届けします

胸キュンしたい人は是非お試し下さい

セレブリティ7(ホミン小説)

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永遠に感じたけれど実際にはほんの短い時間だったろう


つめていた息を吐いて深呼吸すると強張った体中から力が抜けて


その拍子にいつの間にか強く握り締めていたもはや見る影もなくボロボロになった招待状が手のひらをすり抜けて足元に舞い落ちた


舌打ちしてぞんざいにかがもうとした瞬間、一瞬早くチャンミンが膝をついて拾い上げてくれて


意外さに躊躇してしまう


ごめん、と差し出した僕の手や言葉はぎこちなく


咳払いしてもう一度重い口を開く



「ごめん…何だか本当に」


受け取ろうとした手は宙に浮く


チャンミンが奇妙な顔をして僕を見て…うつむいて手の中の招待状をじっと見つめている


「チャンミナ」


声をかけるのがためらわれたけれどその様子に希望が…ほんのわずかだけど希望が頭をもたげてきて黙っていられない



「無理言ってごめん。でも…」


「ヒョン」


僕の言葉を遮って静かな声


「これはもらっていいんですよね」


瞬間僕は言葉が出ない…馬鹿みたいに何度もうなずいてようやく声がでた


「もちろん…勿論!」


そう言うと浮かぶ微かな笑みが急に真剣さを帯びた


「何度も断っておいて今さらだけど…」


謝ろうとする気配を手を振って振り払う


「構わないよ…そんなの全然構わない」


でも…と思案げな顔に微笑みかける


「僕が悪かった」


「ヒョン」


「僕の誘い方が…」


と言うと眉を上げて僕を見つめてくる


その表情に思わず飛び出す真実


「本当はこう誘いたかった」


首をかしげて僕の言葉を待つ



「僕にとって大切なパーティーだから一番大切なチャンミンに来てもらいたいって」



ほとんど変わらないチャンミンの表情…じっと見つめる僕から僅かにそらした視線が唯一の反応だ


僕の方が気恥ずかしくなってまあ…なんて口ごもりながら付け足した


「チャンミナ…それ替えようか?」


チャンミンの綺麗な手に折れ曲がったボロボロの招待状が似合わない


気になるのか長い指でさっきから折れ曲がったしわを平らに指でならしている


無意識だったのか、え?と手を止め顔を上げてようやく目が合った


「いえ…」


封筒をそっと撫でしまい込むのを眺めて陶然としてしまう


その動きが余りに優しくて優雅だったので


しまい込みながら僕を見つめると何だか宣言するみたいな口調



「…これはこのままで」



微笑む姿に目を奪われた……











指折り数える毎日が急に速さを増してあっという間にその日を迎えた


次々と現れる懐かしい顔やいつもの顔


握手したりハグしたり賑やかなパーティーの始まりに心が躍る


人波の中にカメラを抱えたチャンミンの姿


…結局チャンミンはカメラマンとしても参加する事になっていた


チャンミンから承諾の返事を貰った次の日


嬉しさの余りに僕が冗談で写真も撮って貰おうなんてはしゃいでいたのが雑誌のスタッフの耳に入ってしまい


本人不在でどんどん話が膨らんでいく中慌てて止めようとしても時すでに遅しで…


僕が直接頼みます、なんて大見得を切って打ち合わせを終えた


運よく次の仕事は2人一緒


挨拶のあと実は…と恐る恐る切り出した


いきさつを説明して最後に頭を下げようとするとその前にわかりましたなんて即答されて思わず聞きかえしてしまった



「本当にいいの?頼んじゃって?」


「ヒョンが…」


言いかけて真っ直ぐ僕を見た



「ヒョンが僕でいいなら」




真剣な表情でカメラを構えているチャンミンをしばし眺めて思わず浮かぶ笑み


こうしてパーティーは始まった…


会場の中はおもちゃ箱をひっくり返したみたい


昔のゲーム機があるかと思えばDJブースがあったり…かと思いきや乾杯はシャンパンだったり


何となく奇妙に感じるかもしれないけど僕にはそういうところがある…


大人と子供が混在しているみたいなところが

ゲームに夢中になったり急に思い立って凧揚げしてみたり…


一つの事に熱中すると周りが見えなくなるし落ち着きなく突飛な行動をしては子供じゃないんですから、とたしなめられたり…




でも僕の予想は当たったみたいだ


一通り話の輪が落ち着くとブラブラと何人かがゲームで対戦を初めて盛り上がっている


それを見てお喋りしている女の子


もう立派な女性なんだけど何だか今日はみんな子供にかえったみたい


誘われるままに飛び回りあちらこちらで話に夢中になっていると目の前の相手から軽く小突かれた


「何だよ…?」


「ちょっと向いてやれよ」


良くわからないままに後ろを向くと、じれたようなチャンミンの顔


慌ててポーズをとって写真に収まる


「…さっきからずっと呼んでたぞ可哀想に」


え?と思ったけどその時にはもうチャンミンのカメラは別の方を向いてしまっていた


そこに挙がる賛同の声


「そうだよなさっきもチャンミンが呼んでたのに全く聞いてなかったし」


僕は愕然としてしまう…


全く気付かなかったし…大体


ふと気付いて慌ててチャンミンの名前を呼ぶ


「チャンミナ!」


怪訝そうに振り返る顔に


「もういいから早くこっちに来て飲んで」


そう言っても手を振って



「これがすんでから…」



そそくさとまたカメラに隠れてしまう



少しじれながらも僕はまた誘われるままにパーティーの喧騒に戻ってしまい



夜も更けて大盛り上がりする饗宴にしばし没頭していた…

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